
ほどほどにしなさい!
このセリフは両親からよく言われてきました。
日本人ならなじみのある言葉の一つですね。
す。
「程々」(ほどほど)は日本語で、適切な量や度合い、バランスを意味するものです。ちょうど良い量や程度、極端を避けバランスを取ることに重んじる考え方になります。
『仕事は頑張るべきだが、健康を損なうほど働きすぎることはしない』
『リラックスすることは大切だが、怠惰になりすぎてはだめだ』
また労働環境においても『程々』の概念を企業文化に取り入れている企業があります。
そんな『程々』の魅力を紹介していきます!
程々のすばらしさとは?

「程々の素晴らしさ」とは、バランスを保ち過度に走らない中庸(偏らず中正なこと)の価値についての考え方であり、極端に走らずに持続可能な生活を送れる点にあります!
何事にも【熱くなりすぎないが、冷めもしない】の考えのもとで適度に行うことは、燃え尽きることなく長く続けられので、精神的にも肉体的にも健康を維持できます。
また、程々であることは柔軟性をもたらします。極端な考えや行動にとらわれないため、状況に応じて対応を変えられ、様々な視点から物事を見ることができます。
日本文化においては「中庸」や「ほどほど」という概念が古くから尊ばれてきました。これは単なる妥協ではなく、極端を避け調和を重んじる知恵です。
『程々』は茶道の「わび・さび」に通じる??

完璧を求めず、バランスを保ち過度に走らない中庸(偏らず中正なこと)の考え方をもつ『程々』には「侘び寂び」の概念に近いといえるのではないでしょうか。
「侘び寂び」(わびさび)とは日本美学の中核を成す哲学的・美的概念です。
侘び(わび)は、質素さや簡素さの中に見出される静かな美しさを表します。物質的な豊かさよりも精神的な充足を重んじ、不完全さや不足の中にある美を見出す心構えです。
これは質素な生活や控えめな表現の中に深い意味を見出す姿勢につながります。
寂び(さび)は、時の経過によって生まれる風合いや味わいを指します。古びることで生まれる風格や、年月を経たものが持つ独特の美しさを尊ぶ概念です。
新しさや完璧さよりも、使い込まれた道具や風雨にさらされた建物などに宿る深みのある美を重視します。
まとめると侘び寂びは以下のような特徴を持ちます:
- 完璧な均整よりも、あえての不均衡や欠けを美とする
- 装飾を削ぎ落とし、本質的なものだけを残す
- 自然の摂理や移ろいを受け入れ、共存する
- 瞬間の儚さを大切にする(一期一会)
- 空間や沈黙が持つ表現力を重視する
この美意識は、物事をシンプルに捉え、今あるものを大切にするという日本の伝統文化です。
『今あるものでやれることをする』
『自分を過信しない』
『今を受け入れる』
『程々』の概念は「侘び寂び」に通じるところがあると言えるでしょう!
程々とは「足るを知る」ことである!

『程々』には『足るを知る』ということも含まれます!
モノも知識も情報も足らないことがいっぱいあって大変だ!!!と嘆いている現代人には、今必要な概念といえるのではないでしょうか。
SNSなどで他者の生活と自分を比較し続けるストレスや、物質的な豊かさが必ずしも幸福につながらないという認識から、この古くからの知恵に立ち返る人が増えています。
「足るを知る」(たるをしる)は、自分の持っているものに満足し、必要以上のものを求めないという東洋の哲学的概念です。
この考え方は、中国の老子の「道徳経」に登場する「知足」(足ることを知る)という言葉に由来し、日本でも古くから重要な価値観として受け継がれてきました。
「足るを知る」の本質は以下のようなものです:
満足の智慧:
今持っているものに満足し、常に「もっと」を求める欲望から解放されることで真の豊かさを知るという考え方です。物質的な豊かさよりも精神的な充足を重視します。
欲望のコントロール:
際限なく膨らむ欲望を適切にコントロールすることで、心の平穏を保つことができるという教えです。必要なものと欲しいものを区別する洞察力を養います。
シンプルな生活の尊重:
必要最小限のもので生活することの価値を認め、余分なものを持たない生き方を美徳とします。これは現代の『自然体で生きる』にも通じる考え方です。
内なる豊かさの追求:
外的な成功や物質的な蓄積ではなく、内面の充実や人間関係の質、日々の小さな喜びに真の幸福を見出します。
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『程々』に生きることは「足るを知る」ことである!
「足るを知る」は単に節約や質素倹約を勧めるものではなく、より深い人生の満足感と平穏を得るための哲学的な生き方の指針と言えるでしょう!
まとめ:何事も『程々』がベスト

『一生懸命がんばる!』それは素晴らしい事です。
働けば働いた分だけ給料が上がり、生活が豊かになっていった高度経済成長期ではこの『一生懸命』が当たり前の概念でした。
でもバブルが崩壊して『失われた30年」に突入した現在の日本(今も継続中)では一生懸命働いても給料は上がらない、物価は高い、税金は上がる一方‥‥‥嫌になりますよね‥…。
昔と違って会社や他人に対して、あてにできない今の時代において『程々』に頑張るという概念が生まれたのは、必然と言えるかもしれません。
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『程々』に生きることは完璧を求めるのではなく、自分なりの「ちょうどいい」を見つけ、それを尊重することにあります。それが現代社会のストレスや競争の中で心の平穏を保つものとなるのです!!
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